AX

鞘霊(さやたま)* 俳句入門 * 

<< May 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | permalink | - | -

声聞けばむかしに帰る初電話


投稿者:亜夢

投稿句:声聞けばむかしに帰る初電話

説明 :
 年賀状を見て、学生時代の友人に電話しました。
 「20年以上も経ったなんて信じられないね」
 と、すっかりあの頃のノリでおしゃべりが弾みました。


先生の添削
一読して意味がよくわかり、一定のレベルには達していると思います。

「声聞けば」で、だれの声かは言及していないのですが、
「むかしに帰る」で、懐かしく感じる声の持ち主、馴染か、
田舎の家族のたぐいであることがわかります。

声に焦点をしぼり、俳句として成立していると思います。

一方で、会話の相手が友達であることを言及するとどうなるでしょうか。

 旧友とむかしに帰る初電話

ここでは「むかしに帰った」ことが中心になっています。

こちらの句のほうが具体性があり、情景がよく見えて、
「初電話」の季語に添うおめでたい句になっているようにかんじます。

添削句:旧友とむかしに帰る初電話




投稿句 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

木犀の背(せな)にをさなの寝息かな



名前:亜夢

元句:木犀の背(せな)にをさなの寝息かな


説明:
なかなか昼寝をしない幼子をおんぶして庭へ。
庭には金木犀の香りが満ちています。
いつしか背中の幼子は静かな寝息をたてています。
今はもう懐かしいばかりの思い出の一片です。

先生の添削

かわいらしい句ですね。

木犀と赤子の取り合わせで、句の構成要素としては無難と思います。

「背」を「せな」と読ませたい場合は、「背ナ」「背ナ」と表記するのが
一般的です。

また「をさな」は「幼な」とも表記します。

「木犀の」と「の」で中七に続けていますが、
意味が上五で切れますので、

  金木犀背ナにをさなの寝息かな

と上五で切った方が据わりがよくなります。

ところで「木犀」は自ずと香のことをいい、
一方で「寝息」は音ですから、
一句の中に香と音が入りまじり、焦点が合いません。

「寝息」をやめて、「木犀の香に赤子が寝た」とすれば
すっきりします。

添削句では、語調を整えるために「をさな」の代わりに
「嬰(やや)」を使用しています。

添削句:背ナの嬰木犀の香に寝落つかな




投稿句 | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

虫、小鳥、ちびらの食べる棗(なつめ)かな 


名前:さくらえび

元句:虫、小鳥、ちびらの食べる棗(なつめ)かな 


説明:
庭にある棗の実が色づきだしました。
虫も、小鳥も、私達人間も食べるのですが、
共存共栄している様で何となくいいな?って思います。
ちびらとは孫のことです。味は林檎に似た味がします。


先生の添削
「棗」は漢方薬としても有名です。

虫、小鳥、子供を同列に並べたところが微笑ましいですね。

「ちびら」は「ちび等」で、おちびちゃんたちのことですが、
少しわかりづらいので「孫ら」「子らの」とした方がいいでしょう。
「孫」を出すと、甘い句になってしまうので、無難に「子らの」
としておきます。

「食べる」が平凡で、一工夫ほしいところです。
動詞を工夫することで、生き生きとした句に生まれ変わることが
よくあります。
ここでは「食べつぐ」としてみました。

虫、小鳥、子供達が次から次へとやってきて
棗をついばんでは去ってゆくという牧歌的な光景です。
棗も本望でしょう。

また表記の問題ですが、俳句に句読点(「、」「。」)はつけないのが、
一般的です。


添削句:虫小鳥子らの食べつぐ棗かな





投稿句 | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

白粉花や幼なじみは本の虫


投稿句:白粉花や幼なじみは本の虫


説明:
わが家の庭の白粉花も日毎に数をふやし咲いています。
子どもの頃、幼馴染の家の庭にも白粉花が咲き茂っていました。
庭で遊んでいても、彼女はいつも本といっしょでした。

先生の添削
「白粉花」は「おしろいばな」と読みますが、
俳句では、「おしろい」と読ませることがあります。

白粉花はどこにでも咲くので、
  おしろいが咲いて子供が育つ路地 菖蒲あや
という句に代表されるように、子供や庶民の暮しを詠むとき
に使われることが多いようです。

「幼なじみは本の虫」というのは面白いですね。

本好きのちょっと変った子がいて、白粉花を見ると
その子を思い出すというのです。

なつかしさと愛情が感じられる句ですね。

ただ、「幼なじみは本の虫」とあると幼なじみは
一人しかいなようにも感じられます。
「幼なじみに本の虫」とすればどうでしょうか。
複数いる幼なじみのうちの一人が本の虫だった
ことになり、このほうが正確です。

しかし、どこか理屈っぽくなってしまいますね。
音読すると、「幼なじみに」の「に」のところで、
つかえてしまいそうです。

ここは元句のままでいいでしょう。

もう一つ、上五が「や」で切ってあり、
下五が名詞止めですから、堅苦しい句姿です。

子供を詠んだ句でもあり、「白粉花」を
「おしろい」に変えた方がやわらかくなり、
印象に残ると思います。

素直でとてもよい句と感じました。

添削句:おしろいや幼なじみは本の虫 



JUGEMテーマ:小説/詩


投稿句 | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

米研ぐや夕立の音を聞きながら


名前:亜夢

元句:米研ぐや夕立の音を聞きながら


説明:
お米を研いでいたら、突然ザアーッと雨が落ちてきました。
格子窓の外は文字通りの白雨です。
外からは、「わあっ」という子どもの声が聞こえてきます。

先生の添削
情景がよく浮かんできますね。

実感がこもっているところがよいです。

「米研ぐや」と「や」で大きく切っていますが、
米を研ぐことがいいたいことの中心ではないので、
強い詠嘆は不要でしょう。


米を研ぐことではなく、心の内面を詠もうとしているはずです。


米を研いでいると突然夕立の音がきこえた。

外で子供が声を上げるのも聞こえる。


それで精神が高ぶり、おのずから

米を研ぐ手にも力が入ったわけです。

添削句:米研ぐ手夕立の音に高ぶれり

投稿句 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

青しぐれひみつの小道いそぎけり


名前: 亜夢

元句: 青しぐれひみつの小道いそぎけり

説明:
友人のお宅に抜けられる小道をよく通ります。
よそ様のお庭とお庭の間にあるこの小道は、
季節の花と木々がいつも美しく、私の大好きな道です。

先生の添削
「青しぐれ」は、青葉の頃、雨後の樹木から
したたる雨滴のことです。

「青しぐれ」を浴びながら秘密の小道をいそぐ
作者の姿が見えてきます。

何のためにいそいでいるのかは記述されていませんが、
「ひみつの」とあるので、いろいろと想像をかきたてます。

また「けり」で強い意思を表現しています。

誰かと会うために道をいそいでいるわけです。

完成された句で、特に直すところはないと思います。

ただ表記として、「道」より「径」のほうがよいと思います。

「径」は「回りみちをしないようまっすぐに通じた近みち」
という意味があります。
添削句:青しぐれひみつの小径いそぎけり


JUGEMテーマ:小説/詩


投稿句 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

たんぽぽや嫁ぐ日のよに旅たてり


名前: 亜夢

元句: たんぽぽや嫁ぐ日のよに旅たてり


説明:
たんぽぽは次々と綿毛になって飛んでいってしまいました。
たんぽぽの綿毛はまるで白い花嫁衣裳のようです。
(よろしくお願い致します)

先生の添削
「たんぽぽや」と「や」で切ってしまうと、

「嫁ぐ」のはたんぽぽ以外のものとなりますので

「や」は不要です。

たんぽぽの綿毛は「たんぽぽの絮(わた)」「絮たんぽぽ」といいます。

「よに」は、「ように」が正表記です。

また意味上から「日」は不要で、

「嫁ぐように」「嫁ぐかのように」「嫁ぎゆくように」でしょう。

「綿毛はまるで白い花嫁衣裳のよう」をそのまま句にしても

よいでしょう。

ここには女性らしい発見があります。

添削句:

     嫁ぐかのようにたんぽぽ絮発てり 

     たんぽぽの絮は花嫁衣裳かな

投稿句 | permalink | comments(2) | trackbacks(0)

帰り子の手に萎れしやれんげ草


名前:亜夢

元句:帰り子の手に萎れしやれんげ草


説明:
学校帰りに道草をして摘みとった蓮華草は、
家に持ち帰った頃にはもう萎れかけていました。

先生の添削
とてもかわいらしい句ですね。
「帰り子」は省略しすぎです。
「帰りし子」「帰宅の子」「帰宅せし子の手に」などとしましょう。

あるいは「寄り道の子」などとするとよりいっそう景色が見えてきます。

「萎れしや」と「や」で強く切っていますが、
句は、れんげ草に対するやさしい感情視線なので、
強く切る必要はありません。さらりと詠みましょう。

「や」を使うのは、強い感情を表現するときです。

また萎れたれんげ草に焦点をしぼり、
「子」を省略することもできます。


添削句:寄り道の子の手に萎れれんげ草
    摘みし手にはや萎れそめれんげ草 



JUGEMテーマ:小説/詩


投稿句 | permalink | comments(4) | trackbacks(0)

平成二十年  ”March 2”

こんにちは、今日は雨です。

投稿句が、亜夢様よりありました。
亜夢様、ご丁寧な挨拶、恐れ入ります。
先生には両方とも伝えましたので、ご安心ください。

有永吉伸先生より添削をしていただき、
投稿句」のカテゴリーに、載せさせていただきました。
ありがとうございました。


今回は猫の写真集のご紹介です。
携帯俳句というのが流行っているのですね。
(ケータイ俳句の参考webです。
 *まいまいクラブ

かわいすぎです。
使われているのは、季語に代わる”猫ワード”♪
猫俳句 - ケータイで詠む、ねこゴコロ。

世界文化社

このアイテムの詳細を見る


岩合さんの動物への目線は、本当にすばらしいです。
ちょっとネコぼけ
岩合 光昭
小学館

このアイテムの詳細を見る

JUGEMテーマ:趣味


投稿句 | permalink | comments(3) | trackbacks(0)

日の入りを待たずたんぽぽ眠りつく


名前: 亜夢

元句: 日の入りを待たずたんぽぽ眠りつく

説明:
午後4時にはたんぽぽはもう花を閉じていました。


先生の添削
午後4時にはたんぽぽはもう花を閉じていたのが発見です。

「眠りつく」が字足らずで、ただしくは「眠りにつく」です。

「日の入りを待たず」が説明的になってしまっています。

なるべく説明調を脱し、詩的に表現するのが俳句上達のコツです。

夕日の中、たんぽぽははやくも眠りについた

という内容にすればよいでしょう。

添削句:たんぽぽは早や寝落ちたり夕日中 



JUGEMテーマ:小説/詩


投稿句 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)